フランスのラディカル・DIYヒップホップ”Collectif Mary Read”とアナーコパンク・バンド"Varlin"による「異種」スプリット7”EP。まずはCollectif Mary Readだが、彼らはヒップホップ・グループでは稀少と思われるトリプルヴォーカル・スタイル (男性2人・女性1人)。全体的にダークな音づくりで、序盤は語りかけるようなラップで静かに進行し、スクラッチの複合技を機に展開が激しくなる。本作では"Trois Mats Aux Voiles Pour Etendard" (Three-masted Ship As A Raised Flag) と題された全1曲収録。曲名で大体お分かりのとおり、「(反) 愛国心」について歌われた曲。Varlinは、Conflict & @patia No & Sin Dios直系のアナーコパンク・サウンド。目新しさはないが、性急な展開と力強いコーラスのミックスで、聞き手をグイグイ引き寄せる。存在感はある。「異種」とはいえ、我われの拳を握らせるべく、「DIY｣で固くユナイトされた作品である。 Release date: 2008