
ベネズエラ&スペインのアナーコパンク/ポリティカルパンク・2009年リリース・スプリット。まずはベネズエラのA//narcolepsia: これはもうアナーコパンク・ファン「必聴」のバンドである。以前、当方に入荷したdemo CD-R/tapeもよかったが、この作品は格段によくなっている。なにより勢いが違う。久々に南米から活きのいい若いバンドが登場してきたという感じだ。声が裏返るまで絶叫するフィメール・ヴォーカリストも、エモーショナルな要素まで持っているサウンドも、一貫して「怒っている」。サウンド・クオリティもいい感じにロウで迫力がある。TragateloやCondenada、あるいはProtesteraや@patia No、はてはUnhingedやAnomieまで吸収した、まさに南米アナーコパンク・レジステンシアの新生。方や、スペインのSiervos De Nadie: かれらは@patia NoやDona Maldadといった、とりわけ「ベネズエラ」という地のアナーコパンク・バンドの影響が強い。直線的かつ攻撃的なサウンドと、キャッチーなメロディ・ラインの絶妙な融合。納得の@patia Noのカバーや、フィメール・ヴォーカルをフューチャーした曲もあり。両バンドのスペイン語の歌詞及び英訳もしっかり載せられた4つ折りの特大スリーブに、グレー/ブラックのスプラッター・ヴィニールという「こだわった」仕様もグレート。
Release date: 2009